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デナリはもう秋の色

アラスカ夏物語りパート-3
デナリ国立公園,アラスカ Denali National Park, Alaska



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クマはいつ見ても愛嬌者、デナリのスーパースターだ。


デナリ国立公園でキャンプする方法は大きくわけて三通りある。
1、 オートキャンプ:車で公園に入りオートキャンプ場に車を止めてそのままキャンプする方法。
2、 ウオークインキャンプ:自分でキャンピング用具をかつぎ、決められたキャンプ場やオートキャンプ場の一部にテントを張りキャンプする方法。
3、 バックカントリーキャンプ:バックカントリーに分け入りそこでキャンプする方法である。


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目もくらむような高い岩壁に住むドールシープ


一番楽で簡単なのは、自家用車やキャンピングカーで乗り入れてオートキャンプ場にキャンプする方法だが、この場所はたいてい公園の入り口近くにあり、公園の奥まで行くにはシャトルバスを利用しなければならない。
ウオークインキャンプ場は、一番人気の公園の一番奥にあるワンダーレイクがあるが、ここへはキャンパーバスでワンダーレイクまで行ってそこのキャンプ場に自分のテントを張ってキャンプする。車でこれない人達に人気がある。
バックカントリーでのキャンプは相当な経験と体力がないと難しい。
ツンドラの原生林に分け入るのだから地図も読めないといけないし、野生動物に対する知識も必要だ。それにルールも厳しくてクマよけのために食料品の持ち運びや、公園の美化を損なうためにパークロードから見えるところにはテントを張ってはならない、などいろいろ規則もある。


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ツンドラの原野はもう秋の色

今回ボクはアンカレッジでレンタカーして、オートキャンプ場のテクラニカキャンプ場にキャンプした。
8月のアラスカは雨期である。アンカレッジに到着すると冷たい雨が降っていた。レンタカーをピックアップするために乗ったシャトルの運転手はボクたちの質問に「もう3数間くらい雨ばかりだよ」と申し訳なさそうに答えた。でもデナリはここよりもずいぶんと高所にある。山の天気は気ままで低地のアンカレッジでは雨でも晴れていたりするのだ。

公園入り口のビジターセンターで、予約券と引き換えにオートキャンプ場の許可証をもらった。
オートキャンプ場は、3カ所あるがテクラニカキャンプ場は公園入口から29マイル約1時間ドライブしたところにある、3カ所あるオートキャンプ場で一番奥にある。公園内にはビジターセンターから最奥のカンテッシナまでの全長89マイル(146キロ)のパークロードが1本だけ通じているだけで、他に道はない。
ボクの今回の計画は、毎朝ビジターセンターからやって来る始発のワンダーレイク行きのシャトルバスにテクラニカキャンプ場で乗って動物を探しにでることだった。
シャトルバスは空席さえあれば途中で何度でも乗り降りが出来る。前もって撮影地点を決めておいてバスから降りてパークロードを歩くと、バスの中では遭遇できないようなハプニングに出会ったりする。


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イヌワシ(ゴールデンイーグル)鋭いクチバシと瞳


2日目の朝雨はやんで雲が薄くなった。
グリズリーのテリトリー、セイブルパスを通り過ぎてからポリクローム・マウンテンでバスを下りて歩きだした。すると30分もしないうちに地リスを狙って舞い降りたゴールデンイーグル(イヌワシ)と遭遇した。地リスを捕り損なったイヌワシはなおも諦めきれずにブッシュの中を睨んでいた。
チャンスだ。ボクはイヌワシに逃げられないようにじりじりと距離を詰めた。そしてついにクローズアップが撮れる距離まで近づいて引き金(シャッター)を引いた。
まるでハンターの気分だった。最初に鷲をしとめられるなんてラッキーだった。


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初秋の陽を浴びてブルーベリー探しに忙しいグリズリーの親子

気を良くして後続のバスにまた乗り込んでまたワンダーレイクを目指すと、今度はストーニーヒルの手前で1匹のオオカミを発見した。
満腹で動かないのか?それとも怪我をしているのか?
オオカミはバスが近づいても座り込んだままだった。
これで本日は大物二丁上がり。
ストーニーヒルの岡の上に到着すると雲の切れ目からマッキンリー山が顔を見せていた。バスの中のみんなが歓声を上げた。今回はマッキンリー山を見るのは諦めていただけに急に元気が出てきた。
デナリに来てマッキンリー山を見られたのと見られなかったのでは雲泥の差がある。
でもこれだけは自然の力だから致し方ない。


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30分だけ顔を見せたマウント・マッキンリー


夕方キャンプ地に帰り夕食の準備に取りかかる。米を炊いてカレーライスにしようと思ったがなべの底にはべっとりと焦げを作ってしまった。「昔はもっと上手にご飯を炊けたのに?」。便利になった文明の力はこんな基本的な作業を人間から奪ってしまった。
それでもおこげのカレーライスは空腹に美味しかった。
オートキャンプ場にはいろんなキャンピングカーが泊まっている。こちらではモービルホームと呼ぶが、“動く家”のとおり超豪華なものまである。
ボクはドイツから来ているという老夫婦と仲良くなって中をのぞかせてもらった。この夫婦の自慢はベンツ製の2人用のキャンピングカーだった。
2人は5月に米国に到着してフロリダからずっとアラスカまでドライブしてきた。その間トラブルを起こしたのは1回だけだと自国の車を自慢した。


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冬様にキタキツネの毛皮は赤くふさふさとなった。


次の朝天気はもっと良くなった。まだ8月だというのに気温は氷点下近くまで下がり寝袋の中から出るのが億劫だった。
ビジターセンターからやって来る始発のバスは、もうすでに満杯状態だったが幸いにも空席が一つあった。
運転手は今日もディルですっかり顔見知りになって、また冗談を言って笑わせた。昨日までの雨は山々をすっかり雪化粧させ、ツンドラの原野を秋色に変えつつあった。
暖かい初秋の日を浴びて忙しげにグリズリー達がブルーベリーの実を漁っていた。彼等にとって冬眠前の日はもう僅かしか残っていなかった。
立派な雄のムース(ヘラジカ)のツノを覆っていた皮が剥げて無惨な姿になっていた。このツノはもう少しすると欠け落ちてしまうのだろう。
レッドフォックス(キタキツネ)も来るべき冬に備えて毛はふさふさと一段と赤味をまして美しかった。
山中が来るべき冬を前に一番美しい季節を迎えようとしていた。


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自慢のツノの皮が剥げた雄のムースの



予期せず動物に出会った時はどうするか:

クマ:絶対に走って逃げてはいけない。クマは人間の何倍も早いし逃げるものは追いかける性質がある。もし至近距離で遭遇してしまい逃げ場もなかったら、大声で叫びあるものを投げつけ抵抗する。最後の手段は後頭部を両手で抱え込み腹這いに倒れ込み死んだ真似をする。運が良ければ助かるかも?

ムース:に追いかけられた場合:これは徹底的に逃げなければならない。ムースは自分安全範囲内(約30-50メートル)に人間が入った場合追い出すために攻撃して来る。これには止まって大声で叫んでも効き目はない。逃げるが勝ちだ。子供を連れた母親は特に始末が悪いので要注意。ボクは一度追いかけられたが這々の体で逃げ負うせた。


Denali地図
写真をクリックすると大きくなります。
(この取材は2010年8月17日から22日まで行いました。)




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カズさん

Author:カズさん



全米の国立公園全58カ所を踏破したカメラマンが、60歳を機にアメリカ探険に再挑戦。観光では行けない、大自然と野生動物たちとの出会い。そして故郷日本へ帰り日本の野生動物、心の風景そして祭りに感動、28年ぶりの「日本再発見」を紹介します。それぞれの作品はデジブックのスライドショーで楽しめます。



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